HR2011-02
2011.05.31 萩本

日本の携帯電話向けのネットサービスは、以前からとても充実していました。携帯電話専用のサービスも多く、実際、人によってはパソコンも持っているが携帯電話ばかり使っているという話もしばしば耳にしたことがあります。
さらに最近では、ネットサービスのクラウド化が進み、それと呼応するようにスマートフォンが急速に普及しつつあります。その結果、1つのサービスに携帯電話からもパソコンからもアクセスする、という利用形態も増えつつあるように見受けられます。
そこで今回は、様々なネットサービスを、携帯電話、パソコンのどちらで利用するケースが多いのか、調べてみました。
弊社従業員および弊社にモニター登録していただいている方たちに、Web上でのアンケートにお答えいただきました。
主な質問内容は以下の通りです。
今回は、これらの質問内容の中から、一部の結果をご紹介いたします。
21歳から79歳までの男女、全111名の方から回答をいただきました。
このうち、携帯電話とパソコン以外の機器(iPadなど)でネットサービスを利用している方を除いて、全105名分のデータを使って集計を行いました。105名の、男女別、年代別の内訳は以下の通りです。
| 年代 | 男性 | 女性 | 計 |
| 20代 | 9 | 6 | 15 |
| 30代 | 12 | 19 | 31 |
| 40代 | 11 | 19 | 30 |
| 50代 | 8 | 8 | 16 |
| 60歳以上 | 12 | 1 | 13 |
| 計 | 52 | 53 | 105 |
使用している携帯電話の機種について回答していただき、その機種が一般的な携帯電話かスマートフォンかを判断して集計したところ、以下のようになりました。
スマートフォンが話題となっている昨今ですが、今回の回答者では一般的な携帯電話を使っている方が圧倒的に多いことがわかりました。
多くののネットサービスは、一般的な携帯電話でもスマートフォンでも利用可能でしょうが、使い勝手には差があることでしょう。それによって、あるネットサービスを携帯電話とパソコンのいずれで使用するかも変わってくるかもしれません。
使用しているパソコンは、半数以上がノート型でした。デスクトップ型よりは自由度が増すのでネットサービスを利用する可能性は高くなるはずです。
パソコンを持ち歩く方は全体の20%以下でした。ノートパソコン所有者が57%いたことと合わせて考えると、ノート型を持っていても持ち歩かない人が多いことがわかります。
パソコンの電源は、普段はOFFで、使用するときだけONにするという方が68%でした。確かに、電源を入れるのが面倒なので、ネットサービスは携帯電話で利用するという話をよく聞きます。
今回の調査では、31個のネットサービスについて質問していますが、ここでは典型的な結果をいくつか取り上げます。
男女差、年代の差は、メールサービスでよく現われていました。
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全体的な傾向として、メールを読む場合よりメールを書く場合の方が、携帯電話を使用する人が多いようです。文字入力はパソコンの方がやりやすいと思うので、これは意外な結果だったのですが、これについて、筆者の周りの人たちに聞いたところ、メールマガジンなどの返事が不要なメールをパソコンで受け取り、友人など返事を書く必要があるメールは携帯電話で受け取るという意見がありました。
また、若い年代ほど携帯電話を使う割合が多いことがわかります。この傾向は男女とも変わりませんが、女性の方が年齢の高い方でも携帯電話を使っており、男性ほど年代による差がないことがわかりました。
男性と女性では、女性の方がかなり多く携帯電話を利用していることがわかりました。全ての年代について、男性より女性の方が携帯電話利用の割合が多く、年代が高いほどその差が大きくなっていました。
他のネットサービスについても、男性より女性、高齢の方より若い方の方が携帯電話の割合が多いようでした。
YouTubeなどの動画を見る場合の、携帯電話とパソコンの利用割合を聞いたところ、以下のグラフのような結果となりました。

メールでは、携帯電話を使う割合が多かった若い世代も含めて、パソコンの利用率が大きく上がっています。たとえYouTubeのようなものであっても、動画を鑑賞する限り、画面の大きさや落ち着ける環境が重要ということでしょう。また、現実的な問題として、パケット代の金額が関係しているかもしれません。
ネットでの銀行振り込みについては、以下のようになりました。

銀行振り込みはパソコンを使うという人がほとんどでした。金銭のやり取りが発生する作業ということもあり、移動中や、何か別のことをやりながらというよりは、腰を落ち着けて慎重に行いたいという気持ちの現われでしょうか。わかる気がします。
ちなみに、「ホテルの予約」「チケット購入」「ネットショッピング」も、似たような傾向が見られました。
電車等の乗り換え検索の結果は以下の通りです。

年代によって差があるものの、全体として携帯電話の使用率が多めです。
このサービスは、もちろん出かける前に自宅で調べておくこともできますが、外出先で調べたくなることも多いでしょう。結果として、携帯電話の使用率が上がるのは納得できます。
「お店検索」「地図検索」が似たような傾向だったのも、おそらく同様の理由でしょう。
スケジュールチェックの結果は以下の通りです。

スケジュールチェックは、年齢の高い方も含めて、携帯電話での利用が非常に多いサービスでした。おそらく、手帳の代用として肌身離さず持っていて、必要に応じて見返すという使われ方なのでしょう。このような使用方法であれば、年齢の高い方でも受け入れやすいということだと思います。
ただし、今回の質問は全てネットサービスについてのものなので、筆者がイメージしているのはGoogleカレンダーのように、携帯端末からもパソコンからもアクセス可能なスケジュールですが、回答した方は、携帯電話上のローカルなスケジューラー機能を思い浮かべた可能性があります。
技術的な観点では、あらゆるネットサービスは、携帯電話、パソコンのいずれでも利用できることを目指しており、実際、そうなっていると思います。しかしながら、携帯電話とパソコンでは、画面のサイズ、起動の早さ、持ち運びの容易さなど、様々な特性が異なり、それによって、サービスを利用する必然性や利用のしやすさには差があると想像していました。今回の調査では、ある程度、それを裏付ける結果になったと思います。
また、男女差、年代による差も、漠然と想像はしていたのですが、特に年代差については想像以上にはっきりとした結果が得られました。
メールを読むことよりも書くことの方が携帯電話の割合が多いのは、筆者にとっては予想外でした。
今回は31個のネットサービスについて調査を行いましたが、レポートの本文で採り上げたのはごく一部でした。ここで、全サービスについての結果を、グラフのみ掲載しておきます。ご興味がある方は、それぞれのグラフの裏側にあるユーザーの気持ちを思い浮かべてみてください。
●最後までご覧いただき、ありがとうございました
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2011.05.31作成