HR2009-09
2009.09.30 橋本

2009年の夏は、季節外れのインフルエンザが猛威を奮い、9月というのにマスクをした人を街で多く見かけます。
インフルエンザに限らず、風邪や病気にかかり、病院で診察を受けて薬を処方されると、処方箋を持って薬局に行き、薬を購入することになります。症状によっては何種類もの薬を処方され、薬の種類や飲む時間も異なるものを一度に手渡されることがあると思います。
実家にいた私の父は、生前病気療養中の頃は、何種類もの薬を長期間にわたって服用していました。飲む時間が決められているものや症状に応じて飲む量が変わるものなど、さまざまな薬が家にはありました。かつ、父自身は自分で管理が難しい状況にあったので、母が薬の管理を引き受けていました。
母も薬の管理は大変だったようで、間違いが起こらないように、薬の袋に薬の名前を大きく書いたり、飲む時間ごとに薬を分類したりと、いろいろ苦労をしていたようです。それでも時には薬を飲み忘れたり、薬の量を間違えてしまうというトラブルもあったようです。
そこで、今回のマンスリーレポートでは、病院でもらった薬を分類し、服用するにあたって、どのような問題が発生しているのか、また、問題が起きないようにするためにどんな工夫をしているのかを調べてみました。
当社のWeb会員、および社員の中から、過去1年間に病院で受け取った薬を、自分または家族のために分類したことがある人を対象に、アンケート調査を行いました。
アンケートの内容は以下の通りです。
結果として、20歳から72歳の男女、計62名(男性27名、女性35名)の方から回答をいただきました。
まずは薬の分類の現状を聞いてみました。
誰が薬を分類していますか?
自分で分類している |
58% |
家族の薬を分類してあげている |
21% |
病院で分類してもらっている |
15% |
その他 |
6% |
どのように分類していますか?
はさみで切り離して1回分にまとめる |
83% |
ひとつひとつの薬をシートから取り出してハダカにして1回分にまとめる |
8% |
その他 |
6% |
未回答 |
3% |
半数以上の人が自分で分類し、家族の薬を分類したことがあると回答した人が2割ほどいます。また、15%の人は、自分で分類せず、病院で分類してもらっているという人が多いようです。 分類の際、ほとんどの方が、薬のシートをはさみで1回分に切り離し、飲む時間ごとにまとめているようです。
ここで、ご自宅で薬をどのように分類しているのか、写真を撮って送ってくださった方の中から、一部をご紹介したいと思います。
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左の写真を送ってくださった方は、薬局やホームセンターなどで売られている薬の分類箱を購入されて分類されているようです。また、右の写真を送ってくださった方は、ご自分で分類するための容器を作られたようです。市販のプラスチック容器の中に、ボール紙で飲む時間ごとに仕切りをつけていらっしゃるようです。
では、薬を分類する際に、どのようなことで困ったり失敗したことがあるかを聞いてみました。
※グラフ中の「はさみ」は、はさみで薬をシートから切り離して分類する人、
「ハダカ」は、薬をシートから取り出してハダカにして1回分に分類する人を指します。
この質問に対して、「特になし」もしくは未回答の方が半数以上いました。薬のことだけに、みなさん普段から気をつけていらっしゃるのでしょう。
みなさんが経験された失敗の傾向を見てみると、分類や区別に関する問題と、薬を切り離す際の問題(切り離す際に中身の部分まで切ってしまう、はさみで切るのが面倒)とに大きく分けられると思います。
薬を切り離してしまうと、薬の区別がつかなくなってしまうという意見が多く寄せられました。これについては、アンケートに答えてくださった方が下の写真を送ってくださいました。

この写真を送ってくださった方のコメントでは、「シートから錠剤をひとつひとつ切り離してしまうと、薬の名前がシート上からなくなってしまうものがあり、何の薬なのかすぐに判断できなくなってしまう」ということでした。確かに、写真を見てみると、名前が読める錠剤と読めないものがあります。
私が過去にもらった薬の中には、このような問題が発生しないものがありました。これは、一つ一つに切り離しても薬の名前がわかるようになっています。さらに、錠剤に直接名前が書かれているので、シートから薬を取り出しても区別することができます。
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最も多かった回答が、はさみで切る際に、はさみを入れる方向を誤ってしまうと、錠剤の入っている部分を切ってしまうというものです。私が過去にもらった薬を使ってちょっと再現してみました。
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→ |
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【錠剤の場合】 |
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【粉薬の場合】 |
錠剤の場合はせいぜい机や床の上に落ちる程度で済むのですが、粉薬の場合はあたりにばらまいてしまうので、始末に負えなくなってしまいます。はさみで切る以上、このような問題が起こる可能性は非常に高いといえます。
はさみで切るのが面倒という意見もありました。
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いくつかの薬のシートを見てみたところ、すべてが上の写真のように、縦1列、もしくは横1列にしか分割できないようになっていて、ひとつひとつの錠剤の境目に切れ目が入っていませんでした。これが、はさみで切る手間につながっているようです。
薬剤師さんに聞いてみたところ、実は、以前はひとつひとつ切り離せるように切れ目が入っていたのですが、ついうっかりシートのまま飲んでしまい、食道や胃を傷つける事故が多かったのだそうです。そのため、何年か前に製薬メーカーの取り決めで、ひとつひとつに分けることができないようなシート形状となったということです。
それでは、分類した薬を飲む際に、どんな困ったことや失敗したことがあるか、聞いてみました。

やはり最も多い答えは、「薬を飲み忘れる」というものでした。問題なのは、飲み忘れることよりも、飲み間違えたり飲みすぎてしまうことだと思います。結構多くの人が飲み間違いや飲みすぎ、量の間違いを経験しているようです。
薬を飲み忘れる理由として、「うっかり」「出かける前などで急いでいた」「外出先に持っていくのを忘れた」というものが多いようです。飲み間違いに関しては、こんなコメントがありました。
間違いを防ぐために、皆さんはどのような工夫をされているのでしょうか? 主なものを取り上げてみました。
ひとつひとつ確実に分類する、あるいは必要な分だけ分類するという方法が主流のようです。薬の説明書を薬ごとに切って分類したり、サインペンで名前を書き直したりしている方もいらっしゃるようです。
これなら、お茶を一服飲んでも、薬を飲んだことを忘れることはないかもしれませんね。
薬の飲み間違いや飲みすぎは、健康に大きく関わってくる可能性があるので、皆さんはいろんな工夫や注意、ご苦労をされていることがわかりました。
薬の名前を覚えるようにしている…。かなり努力派の方のご意見ですね。 ちなみに、私も最近お薬手帳を持ち歩いています。
パッケージを飲み込んだりするような重大な事故は、当社の被験者さんを対象とした今回のアンケートでは報告されませんでした。しかし、飲みすぎたり種類を間違えるなどの深刻な問題は少なからず経験されているようです。薬によっては重い副作用が起こることもあるので、絶対に解決しなくてはならない問題だと思います。
●最後までご覧いただき、ありがとうございました
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2009.09.30作成